まもなく1年・・・

その瞬間、私は得意先に納品に伺うため、車の中にいた。
 
高速道路の高架下の一般道を走行中でした。
 
ハンドルを左右にとられる大きな横揺れ。
高速道路を支える鋼鉄柱が軋むなんともいえない騒音。
すさまじく揺れる電信柱と電線。
一戸建ての家やアパート、マンションからとびだしてくるたくさんの人々・・・。
 
人生40年以上生きてきたが、何もかもが初めての出来事だった。
 
 
聞いていたFMラジオはその瞬間をきっかけに静かな音楽とニュース速報に切り替わった。
 
客先に伺ってからも、大きな余震が続き、得意先の従業員も全員社外に避難していた。
社内の倉庫から鉄製のラックが軋み、大きく揺れているのが確認できた。崩落するかと思った。
 
自分の会社に連絡しようとしたが、携帯電話もつながらなくなっていた。
 
最善の注意を払いながら、なんとか配達を終えて帰社。工場2Fの金型置き場が、散乱した
ものの、直接な被害は奇跡的になかった。 我が家も被害はなかった。液晶テレビがひっくり
かえって破壊されてることも覚悟していたが・・・。
 
でも、そんなことは津波の被害に遭われた東北地方のたくさんの方々とは比較にもならないこと。
 
私は、生涯この日を忘れない。  2011年3月11日 午後2時47分 
 
 
 
東日本大震災からまもなく1年。